骨折13日目 3回目の診察

あっという間に月曜日がやってきてしまった。
9時20分前くらいに家を出て、歩いて整形外科に向かう。ゴミ出しの日だったので、両手がふさがっている私はまず、ゴミ袋を階段の下に向けて転がしておいてから、左手で松葉杖を2本持ち、右手は手すりにしっかりとつかまり、慎重に階段を下りる。
いちばん下で転がっているゴミ袋を松葉杖でさらに転がしていたら、またしてもおばちゃんが「あらー!どうしたの?大変ねー!」と言って、ゴミを捨ててくれました。ありがとうございます。
さすがに、松葉杖でゴミを捨てようとする様は悲壮感があるらしく、そこで知らんぷりな人は今のところ皆無である。でも、果たして骨折する前の自分だったらどうしていただろう?他人の痛みというのは往々にして体験してみないとわからないことが多い。私もこの経験をずっと忘れず、人の痛みのわかる人間になりたいものです。
整形外科には9時5分前くらいに着いた。やっぱり普通に歩く3倍くらいはかかってしまう。
松葉杖の高さを調整したおかげで、脇の下はあまり痛くならなかった。腕は相変わらず疲れたが。
診療開始5分前なのに、待合室は既に年配の方々で満席である。(殆どの人がリハビリかと思われる。)「これじゃ、いつ自分の順番が回ってくるかわからないなあ。」と思いながら、まずは受付で労災関係の書類を提出し、ついでに診断書もお願いする。
「診断書と休業給付は、先生に書いてもらうので、診察の時に渡してください。」と言われ、ひたすら順番を待った。
1時間が過ぎ、あと15分くらいで2時間経っちゃうよ…という時にやっと名前を呼ばれた。
待たされたわりに診察はあっという間で、ギプスの足の裏をコンコンと叩いたり、左右に振ってみたりして「まだ痛い?」と訊かれ「痛いです。」と言ったら、「残念、まだくっついてないね。」と先生。
どうやら骨がくっつき始めると、そういった痛みがなくなるそうなのだ。看護士さんに包帯を巻き直してもらって診察は終了。
あと、診断書と休業給付については、「3時までに書いておきますので、3時以降に取りに来てください。」とのこと。何度も病院に行くのはイヤだったけど、別の日に来るのはもっとイヤだったので、今日はもう会社に行くのはあきらめた。
家と整形外科を2往復したわけだが、これだけでも結構疲れる。「明日は絶対家から駅までタクシーで行こう。」と心に決めた。
外はひんやりとした秋の空気。一斉に咲き出した金木犀の香りがただよっていた。