金沢旅行2日目

今日は朝からいいお天気。部屋は東向きのようで、カーテンを開けるとまぶしい朝日が差し込んできた。
身支度をして昨日夕食をとったレストランに、朝食を食べに行く。和食と洋食が選べるようになっていて、サラダとドリンクはセルフサービスで取り放題だ。
洋食を選んで、中庭が見える窓側の席に座る。旅先だとゆっくりと朝食を取れるのが嬉しい。ビジネスホテルとは言っても、従業員のサービスはなかなかよい感じだ。

部屋に戻って一休みしたのち、ホテルを出て金沢駅のバスターミナルまで歩く。そこから路線バスに乗って、まずはひがし茶屋街に行ってみた。
金沢に3箇所ある茶屋街のうち、ここがいちばん有名で観光客が多い。私が行った時はちょうど中国人団体客が到着したところのようで、朝っぱらからにぎやかだ。どうして中国人はあんなに声がデカいのだろう?
しかし茶屋街とはいっても、それはほんの一角のエリアのみであるので、観光はあっという間に終わってしまう。和雑貨のお店なども見てみたが、特に心引かれるものは見当たらなかった。
もっと観る所が多いかと思っていたのに拍子抜けである。お昼までの時間もまだたっぷりある。
というわけでひがし茶屋街から程近い、主計町茶屋街まで歩く。こちらは浅野川沿いにあり、観光客向けに昼間オープンしているお店もないようで、観光客はほとんどいない。川沿いにあるせいか何となく風情があっていい感じだ。
さらにその近くにある「泉鏡花記念館」にも行ってみた。泉鏡花の作品はひとつも読んだことがないし、彼が金沢出身だということも全然知らなかった。唯一知っている題名の小説は「草迷宮」だけだ。確かこれ、寺山修二監督で、三上博史デビュー映画ですよね?内容は知らないけど、鏡花という人は幻想的な作品を書く作家だったようだ。

記念館を出て、「暗がり坂」という短い坂道を下ってまた川沿いを歩き、ひがし茶屋街近くのバス停からバスで一気に犀川の方まで行く。金沢周遊バスというのに乗ったのだが、観光客向けの小さいバスはお客さんで満杯で、車中ではかなり窮屈な思いをした。
「犀星文学碑前」で降りて、新竪町商店街をのんびり歩く。ここも地味な商店街だが、なにやら個性的なお店がいろいろある。乙女の金沢に載っていた「ギャルリノワイヨ」というお店に行ってみたかったのだが、あいにくこの日はお休みだった。「KiKU」というアクセサリーと雑貨のお店にも入ってみた。店内にはだれも人がおらず、店員すらいない。でもお店の雰囲気がとてもシックで素敵だった。
商店街を端まで歩いて大通りを渡り、そのまま竪町商店街に出た。こちらは先ほどと打って変わってにぎやかな今風の商店街である。お店は東京にもあるのがほとんどのようだが、つい洋服屋さんを見てしまう。ま、ここで服を買う気はないですけどね。
片町の交差点まで出たところで、既にお昼を回っていたのでご飯を食べることにした。金沢では「とんバラ」で有名らしい「宇宙軒食堂」という定食屋に入る。お店はカウンターとテーブルが少しあり、客のほとんどがとんバラ定食を食べている。中央の鉄板で香ばしく焼かれた薄切りの豚バラ肉とキャベツの千切り、ごはんと味噌汁とタクワンがついて600円である。秘伝の甘辛たれに豚バラをつけて食べる。これがうまい。ボリューム的にも大満足なランチだった。